study

studyで使用されている天然皮革について



革の魅力的なところはなんと言っても、肌目・しわ・傷 など一枚として同じものが無いところ。
(それ故に扱いが難しい素材でもあります)
いわゆる『革の味』と呼ばれるものの正体は、そういった『生きていた痕跡』に他なりません。

中でもよく用いられている『アニリン染め』の革は、革本来の肌目とクリアな発色を楽しむのに絶好の染色技法。
色ムラがあったり部位によってまったく異なる表情を見せるので裁断士泣かせの革ですが、
透明感溢れる仕上がりを愛するデザイナーも多く、革からデザインを起こしたりすることもあるほど。
ただし少々色落ちしやすく、お手入れには専用のクリームが必要です。
そのかわり大切にケアを続けると本当の『自分だけの一足の靴』になってくれる素敵な素材です。

こちらのページではstudyの靴に使用されている皮革について、知れば知る程好きになる、その魅力をお伝え致します。



“革の種類”


『革』とひとくちに言っても、様々な種類と大きさや性質により適した用途があります。
デザイナーが革選びに時間をかけるのは、デザインと革の相性を見極めるため。

牛の革 牛の革

カーフ:生後6ヶ月以内の子牛の革。滑らかで肌目が細かく、薄い。キズも少ないので最高級の皮革素材。studyではパンプスに使用されることが多い。

キップ:生後6ヶ月以上2年以内の中牛の革。まだ子供なので肌目細かく、怪我等のキズも少ない。カーフより厚みがあり、強度がある。

カウ:生後2年以上の経産した成牛の革。厚み、肌目、丈夫さともにキップとステアの中間。(※未産のものは分けてカルビンと呼ぶ)

ステア:生後3〜6ヶ月の間に去勢され、生後2年を経た成牛の革。判が大きく、強度に優れている。studyではブーツに使用されることが多い。

ブル:生後3年以上の去勢されていない成牛の革。牛革の中では最も肌目が粗いが、厚くて丈夫。靴底に使用されることが多い。

ハラコ:毛付きの中では最高級の革。毛足が短く、美しい光沢とすべすべの手触りが特徴。

山羊の革 山羊の革

キッド:子山羊の革。革質は薄手で軽く、肌目が美しい。感触も柔らかく丈夫。ROSE ROSE/Luiデザイナー・須田はキッドの肌目を好み、よく用いている。

ゴート:繊維が緻密で硬く、薄いわりに強度がある。耐摩耗性・弾力性に優れ、型崩れしにくい。独特の肌目を生かした仕上げの革が多い。

羊の革 羊の革

ラム:生後一年以内の子羊の革。感触の柔らかさは最高。軽く、柔らかいので衣類にしても着心地と馴染みが大変良い。

シープ:毛穴が小さく、肌目が細かく、薄くて柔らかい。studyではシルキー(起毛)に仕上げたものがよく使われる。

豚の革 豚の革

ピッグ:耐摩耗性に大変優れ、軽く通気性が良い。3つに並んだ毛穴が特徴。足当たりが良いので、中敷や裏革に使用されることも多い。

designing 馬の革

コードバン:馬のお尻の繊維組織が緻密な革。タンニンで鞣され、仕上がりの美しい光沢が特徴的。ランドセルとローファーで有名。

ホース:全体的に薄く、柔軟性がある。素上げは近年稀少品。裏革、中敷に使用されることが多い。

ポニー:毛付きの子馬の革。滑らかな毛足が特徴。様々な柄に加工されたものが見られる。

爬虫類の革 爬虫類の革

クロコダイル:ワニの革。四角く並んだウロコが細かい程高級。型押しのモチーフとしても人気。

リザード:トカゲの革。輪模様のウロコが特徴的なリングマークリザードが最上とされる。こちらも型押しのモチーフとして人気。

パイソン:ニシキヘビの革。全長が2.5m以上あっても一足の靴として取れる部分は少々のため、とても高額。studyでは他に、海ヘビの革も使われている。

ファー ファー

ラビット:ウサギの毛付き革。ふわふわと柔らかい毛足と手触りの良さが人気。

フォックス:キツネの毛付き革。細く長い毛が特徴。しばしば最上とされた『シルバーフォックス』とは、アカギツネが突然変異により銀色の毛色になったもの。劣性遺伝であるため、野生のものはまれだったため。

ミンク:ミンク(イタチの一種)の毛付き革。毛足が短くツヤがある。『ミンクのコート』と言えば高級品の代名詞。



“革の状態”


studyでは革本来の魅力を最大限に引き出すため、以下の状態の革をそのまま使用しています。
そういった特徴こそ天然皮革の証であり、それらすべてを含めて≪革≫なのだということを理解し、
デザインとして生かす、もしくはデザインに生かすことを大切にしているからです。
ともすれば処分されてしまう状態の革も、風合いある革の持ち味として、
また大地が育んだ模様として、お楽しみ頂ける靴をお届けできますように。

シワ シワ

人間の皮膚にシワがあるように、牛などの動物の皮にもシワが存在し、シュリンクと呼ばれる。
天然のシュリンクは量が少ないため型押しでシワを施した革もあり、人気の程がうかがえる。
ナチュラルなシワの表情を楽しむのであれば、比較的本来のシワがそのまま残る固いヌメ系の革がおすすめ。

designing トラ

一種のしわのようなもので、首周りや手足の付け根、腹や背中の皮のたるんだところの折り目などを、伸ばして平らにした時、模様のようになって残ったもの。水性染料で染め上げると波紋のように浮き出て美しい。
大きく筋のように入っているもの、細かく入っているものなど様々な模様があり、革の表情を作る要素として重要視されている。

血筋 血筋

血管が皮膚のすぐ下を通っていた痕跡がそのまま残ったもの。特にヌメ革のように自然の風合いをそのまま活かした仕上げの革に多く見られる。
こちらもトラ同様水性染料で染め上げると、葉脈のように枝分かれした模様が浮き出る。

色ムラ 色ムラ

染料で革を染める時、革の繊維の密度や厚さなどによって、染めムラや濃淡が出る。
これは革が各部位・品種・個体などあらゆる条件で異なる革質を持っているためで、一枚一か所として同じ染め具合のものは存在しない。
独特の革らしい雰囲気を持つ故に『味』として最も頻繁に取り上げられる部分で、愛好家も多い。



“加工の種類”


studyで使用されている革の加工について、ご紹介致します。
一枚の革に凝らされた創意工夫には驚かされることばかり。

designing アドバン

2種類の染料を塗った後に磨きをかけ、表面の塗装を薄くして濃淡を付けること。
透明感のある色ムラが出る。

アニリン染め アニリン染め

アニリン染料で染色したもの。
その後、わずかに透明な塗装で仕上げる。
革本来の風合いを生かし、独特の透明感を与える。

アンチック アンチック

汚しをかけて使い込んだ風合いを出した革。
『アンチック+揉み』などコンビネーションでより経年感を追求したものもある。

エナメル エナメル

樹脂を革の上に貼り付けて塗膜させた革。
素材の持つ色合いを鮮やかに引き出す。
パテントとも言う。

designing 型押し

革の表面に加熱高圧プレスで模様を刻み付けて加工した革。
型を作成して、プレス成形で作っていく。
エンボスレザーとも言う。

designing ガラス

樹脂を革の上に貼り付けて塗膜させた革。
かつて樹脂を乾燥させる際、ガラスに貼付けていたことから呼ばれるようになった。
エナメルよりもマットな光沢。

シルキー シルキー

革の表面(銀面)をサンドペーパーでベルベット状に起毛させてシルクのような光沢を出した革。

素上げ 素上げ

革を染色した後、塗装しない仕上げのこと。
少々の顔料仕上げの後、バフ等でツヤを出したものを素上げ調と呼ぶこともある。

スエード スエード

革の裏面(床面)をサンドペーパーで起毛させた革。
毛足が長いものをベロアと呼ぶ。
足当たりが優しいので、裏革に使用する場合も多い。

ヌバック ヌバック

革の表面(銀面)をサンドペーパーでベルベット状に起毛させた革。

ヌメ革 ヌメ革

植物から抽出されたタンニンという成分で鞣され、型押し等の加工を施されていない革。
大昔から行われていた伝統的な鞣し方法。
少々の顔料で仕上げ、ヌメに近い仕上がりのものを『ヌメ調』と呼ぶこともある。

蝋引き 蝋引き

ロウを染み込ませた革。
表面の白い粉は『ブルーム』と呼ばれ、染み込ませてあるロウが浮き出たもの。
元々は馬具に使われていた革。

箔貼り 箔貼り

革に箔を貼り付けたもの。
貼り付ける箔の種類、下地の革、貼る面(銀面or床面)、貼った後の加工などにより、様々な表情を見せる。

プリント プリント

革に絵柄や模様をプリントした革。
インクジェット式と図案を転写したフィルムを貼り付けたものがある。
繊細な柄を革の上で表現することが可能。

クラッキング クラッキング

表面にひび割れ加工を施した革。
模様としての面白さを求めたものと、古びた質感を表現したものがある。

designing シュリンク

薬品を与え熱を加えて縮めたものと、天然のしわをそのまま残してシュリンク革としたものがある。
シボが強調されるため、『革ならでは』の風合いを楽しめる。



“仕上の技法”


革が様々な人の手を経て靴となった後、studyの仕上職人により加えられる最後のスパイスです。
革本来の雰囲気を損なうことなく新たな表情を与えます。

アンチック仕上げ アンチック仕上げ

クリームなどで汚しをかけて、経年の風合いを靴に与えること。
あくまで自然な時間の経過を表現する時に用いる場合と、革や靴の凹凸を際立たせる為にハードな濃淡を付ける場合がある。

バフをかける バフをかける

グラインダーという機械に取り付けた毛足の長い円盤状のブラシで、アドバンや蝋引きの革の表面をこすり、表情をつけること。
ブラシを当てすぎると革を傷めてしまうので細心の注意を払う。

手染め 手染め

染料をハケで手塗りする仕上げ。
ハンドストロークの加減がとても難しい。

hand made by study

前のページに戻る トップページに戻る

Copyright © 2008 study All Rights Reserved.